ワンゲル同好会「北八ヶ岳スノーシューツアー」
開催日 | 平成26年1月18日(土)~19日(日) |
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「雪、今年は少ない方ですね…」白銀に輝く稜線を眩しそうに見上げてガイドさんは教えてくれた。「例年であればもう50cmは積もっているんですけどね」赤黒く雪焼けした鼻頭が雪の反射で光っていた。まだ初雪さえ迎えていない東京から来た僕らにとっては十分すぎるほどの雪景色、だが… 八ヶ岳の「冬」はまだまだこれからが本番のようだ。
ワンゲル同好会“初”のスノーイベントである今回のツアー、僕らが訪れたのは北八ヶ岳。北は蓼科山から南は夏沢峠までのエリアを北八ヶ岳、通称“キタヤツ”と呼ぶ。本格的な岩稜が連なる赤岳(八ヶ岳主峰)を中心とする南八ヶ岳とはことなり、趣のある池や湿地帯が数多く点在するキタヤツでは、ピークハント(山頂を目指す登山)だけではない“山の楽しみ方”が味わえる。ワンゲル同好会で11月に訪れた「本澤温泉」も北八ヶ岳に入るが、硫黄岳稜線を挟んで北側に位置し、今回歩くエリアとは気象も風景も大きく異なる。東西南北それぞれ違った表情を持つのも八ヶ岳の大きな魅力である。
そんなわけで今回はその“キタヤツ”にスノーシューを楽しみに来たわけだ。スノーシューはいわゆる“かんじき”のこと。足元につける(履く)ことによって浮力が得られ、普通の靴では沈んでしまう深い雪の上にも立つことができる雪山装備だ。新雪の積もった雪原や、凍った湖の上、雪に覆われたバックカントリーに踏み入ることができる“魔法の道具”なのである。スキーやスノボなど人工的に整備されたゲレンデなどでは絶対に味わうことのできない「ディープな雪景色」を堪能できちゃうわけである。
今回のメンバーは8名。スノーシュー初体験というメンバーがほとんどで、道中の車内は期待にはちきれんばかりの笑顔がこぼれていた。雪山に踏み入るにはそれなりの知識と装備が必要ということで、今回は珍しく事前にミーティング(と称した飲み会)を開催した。今回初めて参加された方もこのミーティングのおかげで当日も緊張することなくメンバーになじむことができたようだ。
握りしめても固まらないサラサラの新雪。舞い散る雪煙の中、雪を纏った樹々の隙間から差し込む木漏れ日がプリズムを生んでいた。いつの間にか僕らはそんな“おとぎ話”のような景色の真っただ中にいた。雪の中の焚火は最高のご馳走だ。空は真っ青に晴れ渡っている。山の稜線を際立たせるスカイブルー。そして僕らは飽きもせずに雪に飛びこんだ。躊躇することなく思いっきり。こんなにも無邪気に遊んだのはいつ以来だろう。「全部、雪のせいだ」何かのCMそのまんま。でも本当にその通りなのだから仕方ない(笑)。
ワンゲル同好会の雪遊び、もはや定番化必至…みんな完全にハマってしまいました。
スオミブロック 至誠ホームケア 吉岡正晶